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古民家再生物語その8-根継ぎ&柱補修 

カテゴリ:古民家再生物語

古民家再生物語も8回目になり、

ようやく再生工事の話が始まりました。

工事自体のお話はあまり劇的な展開はないのですが、

それでもちょこちょことはいろんなことがありました。

まぁ、物事はやはり一筋縄ではゆかないってことですよね~。


それでは、

「古民家再生物語その8-根継ぎ&柱補修」

始めます~。

8月のお盆休みが明け、

いよいよ古民家の再生へ向けた工事が始まりました。

工事を行うのはAさんと、

破壊工作に参加していた若手のBさんのお2人です。

Bさんはユニットバスの施工が専門だそうで、

大工としての技術を学ぶため今回の古民家再生工事で

Aさんよりみっちりと技術を教わるとのこと。

お盆明けよりAさん宅でお世話になりながら古民家工事現場で働いて下さいました。



さてさて、再生に向けた工事の最初は、

柱の根継ぎ

です。

建物の北側にはブロック積みのよう壁があるため

どうしても湿気がこもりやすく古民家の北側を支える柱の多くが

束石から50cmくらいまでの部分がかなり痛んでおりました。

その為、痛んでいる部分を切断し、

切り取った部分を差し替えるのです。

と、書くと簡単そうな作業に思えてきますが、

実際は、大変な作業の連続なのです。



根継ぎ作業中


重厚な梁を受けている柱ですから、何トンもの重さが掛かっているわけです。

まずは補強柱を何本か入れ補強柱の下にはジャッキをかませます。

何本もの補強柱のジャッキの力を使ってジリジリと

何トンもの梁を持ち上げるのです。

ジャッキがきしむ音をあげ、今にも壊れるんじゃないかと心配を抱きつつ、

それでもジャッキを上げるたびに1ミリ2ミリとミリ単位で切断したい柱が束石より浮いてきます。


数センチ浮いたところで柱の痛んだ部分の切断を行ないます。

ただ単に真っ直ぐに切断するのではなく、凸の状態になるよう切断します。


根継ぎ用の柱は柱で凹の形に加工し、

先ほどの切断した柱と差し替えます。

接合部分の形がぴったり合わなかったら合うようになるまで何度でも直しが入ります。


ピッタリ合うようになりましたら、今度は補強柱のジャッキを徐々に降ろして、

根継ぎした柱へも力をかけていって最後は補強柱を外して終了です。



根継ぎした柱


この根継ぎ作業は当初の予測よりかなり多くの本数をやることになりました。

こんなにも北側面の柱がことごとく傷んでいるとは

やはり古民家ってものは開けてみないことには何があるか分からないですね~。



4寸柱の補強


次なる作業ですが、

柱を新たに立てる作業です~。

これは主にこの後客室を作っていくとき壁を支えるのに必要な柱なのです。

それ以外にも、200年もの間に繰り返された増改築によって、

何故か切断されてなくなっていた角柱がありその柱を補充したりもしました~。



4寸柱


一般家庭の家屋では柱のサイズはだいたい3寸柱が標準とのことですが、

梁や柱がとにかく太い古民家の場合、3寸柱ではまるで爪楊枝のようにか細く見えてしまうとか...

そのため、柱はすべて4寸の檜柱を入れたのでした。


梁の補修


基礎回り、柱とくればお次は梁です~。

梁組に関してはどこも問題は無いのですが、

1箇所梁が途中でブッツリと消えて無いように見える場所があり、

そこは将来ダイニングルームとして使う予定の場所でもあったので、

梁を付け足すことにしました。


解体したときに出てきた松の古材を利用することになりましたが、

男性3人がかりで組み込む場所まで古材を持ち上げるのに一苦労しました。

足りない部分に付け足すだけですので長さも1mほど。

この程度の古材でも持ち上げて移動するのがものすごく大変なのに、

いったいこの家の梁を組み上げた時ってどのようにやったのでしょうね~。

200年以上も前のことですので、当然重機などは一切ないのです。

人力・道具・知恵だけでやったのですから、

ほんと昔の人の技術力って素晴らしいと心から感銘を受けたものです。




込み栓


Aさんも先人に負けじと、張り切ります!

込み栓を打ち込んで梁を固定してゆきました。



柱の補強、新たなる柱の組み込み、梁の組み込みなど、

地味な作業ではありますが

古民家の再生工事にとっては大変大事な補修が

ほぼ終わりに近づいてきたのは

9月のお彼岸が過ぎ秋の虫の鳴き声が日に日に増してくる頃でした。



これから古民家内部の本格的な間取りを作る工事が始まる前に、

前々から思っていたことだったのですが、

この古民家にお住まいだったご先祖様の霊に敬意を表して

同じ自治会の神主さんのお時間が取れた10月の始めに

御祓いをやっていただくことになりました。


予定していた日に神主のSさんが神主のいでたちで古民家へ来られました。

施主であるメルパパと私、

そして工事を行うAさんも参列します。


「あれ?」

すぐ、異変に気付きます。

いつもAさんと行動を共にしていた大工見習いのBさんの姿が見えません。

今日のお祓いの日には一緒に参列する予定だったのですが...

Aさんの顔もいつものような元気さがありません。


「何かあったのかも...」


大工見習いのBさんはなんでも田舎暮しが性に合わなかったそうで、

一度東京へ帰ったらそれきり戻ってこず辞めたいと電話で言ってきたんだそうです....


ガッビーン!!


ここまで順調に進んできた工事ですが、

ここで若手のBさんが辞めてしまったら人手が足りなくなります。

いったいこの先、工事はどうなるのでしょうか~


Aさんの曇った表情を見るにつけ

一気に暗雲が立ち込めてきたような、

そんな気がしてきました...


To Be Continued...

テーマ : 田舎暮らし日記 ジャンル : ライフ

コメント

Re: 古民家再生物語その8-根継ぎ&柱補修

読んでいるうちに、あのピラミッドだってどうやて建てたの?
という疑問と同じことを思ってしまいました。
やっぱり宇宙人が手伝ってくれたのか?(笑)
・・・なんてことは、さておいて、昔の人は、道具も今みたくなかったけど、
きっとすばらしい知恵と経験があったんでしょうかね~?

それにしてもBさんが、消えちゃった最後は
ちょっとショックですよね~

なかなか読み手を飽きさせないい脚本です(笑)

miyukiさんへ

ピラミッドもそうですが古代建築物っていろいろ巨大な構造物がありますよね~。
重機も無い時代にどうやって建てたのだろうって思っちゃいます。

若手Bさんがいなくなった時はほんと雰囲気が暗~くなりましたよ。
Aさんがもてる技術をすべて教え込む!って意気込んでいただけあって
かなり落胆されていました~。

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