「かいこの村」 

カテゴリ:お蚕さま(養蚕関係)


蚕糸日記さんで以前紹介されていた、

1953年発行された「かいこの村」という冊子が欲しくて、

ネットで探したところ、

ちょうど運良くヤフオクに出品されていてGetできました~



かいこの村


この「かいこの村」の取材場所が伊那谷の会地村といって

現在では阿智村駒場付近になります。

かつて養蚕が大変盛んであった伊那谷の景色や

人々の暮らしぶりを垣間見ることができる貴重な資料とあって、

どうしても手に入れたくなったのです。


「お蚕さま」を生活の中心に据えた生活、

山あいに「お蚕さま」を飼うためだけに作られた「出づくり」と呼ばれる家、

養蚕に携わる人々、


もちろんモノクロ写真ですが、

眺めているだけでなんとなく懐かしいような、

胸が切なくなるような

そんな気持ちがしてくるのです。


この「かいこの村」が出版された1956年という時代は

すでに養蚕業の将来性にかげりが見えてきた時代でもあったそうで

将来に対する不安をうすうすと抱きながらも

日々の作業に追われていたのではないかと思います。


将来に対する不安・・・それって今の時代も色濃く漂っておりますが、

ちょっと質が異なるような気がします。

「かいこの村」の当時は養蚕業に対する不安だけであって

日本の未来はきっと明るい展望だったのでしょう~。

今の時代、多くの人が日本の将来を憂いております...


「かいこの村」最後の写真は、

恐らく90歳は過ぎていると思われる御婆様のお写真で、

高機の前に凛とした姿勢で座して

まっすぐこちらを見据えられていらっしゃるのです。

自分で育てた蚕より糸を取り、

その糸を染めて織っていらっしゃるのでしょう、きっと。

迷いも、不安も、何も無い無心の表情です。

やれることはやれなくなるまでやるだけ、と思われているかどうかは解りませんが

写真の御婆様と向かい合っているとそのような声が聞こえてくるような気がします。


テーマ : 田舎暮らし日記 ジャンル : ライフ

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